【次に来るモノ】水道水を洗剤に変える“魔法の蛇口”とは

2019.01.09 00:00 更新

2019.01.09 取材

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自由でユニークな発想から生まれる、スタートアップの気になるガジェットをチェックする「次に来るモノ」。今回は、普通の水道水で洗剤のような効果を生み出すという蛇口エアレーター「MiniBle S」を見ていきましょう。

いつもの水道水を「ナノバブル」に変身させる特別な蛇口エアレーター

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蛇口に取り付けるだけで、いつもの水が普通ではなくなってしまう?今回はそんな蛇口エアレーターをチェックします

蛇口エアレーターといえば、シンク周りではお手軽なアップグレードアイテムとしてお馴染みの存在です。いわゆる“泡沫金具”と呼ばれる蛇口に取り付ける金具のことで、目的は水の流れを制御すること。水流をシャワー状に拡散することで、少しの流量でも十分な量に感じられることから、水の節約に役立ちます。また、水流の真直度が緩和されることで、水跳ねを防げるというメリットもあります。

やや前置きが長くなってしまいましたが、今回の主役はKickstarterに登場した蛇口エアレーターの「MiniBle S」です。台湾で環境問題の研究開発を行っているHerherS teamが手がけたアイテムで、すでに目標の700%を超える資金を調達してプロジェクトは大成功。さて、普通の蛇口エアレーターとは何が違うんでしょう。

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蛇口に取り付けるだけと、使い方はとても簡単。一般的なM22規格のネジ山に適合していて、M24への変換も付属するそうです

一般的に蛇口エアレーターが水流をシャワー状に拡散する金具であることは冒頭触れた通りですが、「MiniBle S」はその拡散ぶりがハンパではありません。金具を通ることで、水流はわずか0.1μmという圧倒的に細かい「ナノバブル」の集合体に変身。これは人間の毛穴サイズと比べて500分の1という極めて微細なもので、そのため肌の表面にしっかり入り込み、効果的に汚れを取り除くことができます。

なんと普通の水道水だけで、洗剤に近い効果を生み出すことができるというワケですね。この微細な気泡は果物や野菜を洗う際などにも効果的で、公的機関が認証した検証でも、有害物質(野菜に付着した農薬など)の除去率は2~3倍にも達するとか。

ちなみに水の節約という観点では、通常の蛇口に比べて30%の節約が可能だそうです。「年間43,800ガロンの節約」と聞いてもピンときませんが、プール4個分ほどの水量に相当するというから、これは大変な節約になるでしょう。

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水道水が「MiniBle S」を通ると、人間の毛穴の500分の1という微細な「ナノバブル」に。あまりに粒子が細かすぎるため、なんだか濁って見えるのはご愛嬌でしょうか
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毛穴まで入り込むおかげで、汚れもキレイに落ちるという洗剤いらずの水に。果物や野菜の有害物質も落としてくれて、水の節約にもなります

また、「MiniBle S」は技術的にも見るべきものがあります。こうした微細な気泡を作り出すエアレーターは、従来は振動と圧力を加えるモーターが必須でした。そのためかなり大型になってしまう場合がほとんどだったところ、“親指サイズ”を謳う「MiniBle S」はかなりコンパクト。これは特許を取得した「Gas Liquid Mixing technology」のおかげで、モーターを使わず水道水の水圧のみで「ナノバブル」を生み出しています。

ちなみに「MiniBle S」の推奨水圧は、1.5~2kg/cm2とのこと。日本の水道水の場合は、水圧の下限は1.5kg/cm2で2kg/cm2が理想的とされているため、推奨基準に問題なく適合しています。

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独自の技術を用いて、動力不要で微細な気泡を生み出すことに成功。ラインナップには、シャワーヘッドに換装するセットも用意されています

「MiniBle S」のキャンペーンは、2019年1月17日16:30(日本時間/UTC+09:00)まで。蛇口用の「MiniBle S」は72ドルから、お風呂のシャワーを換装するシャワーホース用金具「MiniBle Shower」と「Shower Head」のセットは、89ドルから用意されています。蛇口エアレーターとしては高めではありますが、節約できる水や洗剤を考えれば十分アリでしょう。出荷は2019年の初旬を予定しているそうです。

文: エルミタージュ秋葉原編集部 絵踏 一
Kickstarter: https://www.kickstarter.com/

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