キー入力の強弱を検知、前代未聞の“アナログ入力”を実現する「未発売REALFORCE」を見にいこう

2016.05.21 03:38 更新

2016.05.21 取材

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 東プレ株式会社の未発売キーボードを体験できる、「未発売TOPRE新商品体験会」GALLERIA Loungeにて開催。キーボードの常識を覆す「アナログキーボード」と、マルチカラーイルミネーションに対応した新型スイッチ搭載モデル「RGBキーボード」の2モデルが展示された。いずれもキーボードマニア必見といえる東プレ技術の結晶、その驚きの機能を発売に先駆けてチェックしておこう。なお、イベントは21日(土)まで開催されている。

入力の深さと速さを検知する、常識破りの「アナログキーボード」

ゲーミングデバイス専門店に生まれ変わったGALLERIA Loungeにて、21日(土)まで開催されるタッチアンドトライイベント。会場には東プレスタッフが常駐し、未発売キーボードの仕様を詳しく解説してくれる

今回のイベントに持ち込まれた「アナログキーボード(仮称)」は、昨年の「COMPUTEX TAIPEI 2015」で発表された試作キーボード。キーのオンとオフのみで構成される一般的なキーボードとは異なり、入力の強弱で大文字と小文字を打ち分けたり、レーシングゲームのアクセルワークを行うといった、繊細な“アナログ入力”を可能にする。キーボードの常識を覆す技術として大いに話題を呼んだ製品だが、今回その最終仕様に近いモデルが展示されている。

昨年のCOMPUTEXで大きな話題となった、キーボード初のアナログ入力を可能にする「アナログキーボード」。東プレの静電容量スイッチの仕組みを応用し、入力の深さと速さを検知することで実現した

キーボードによるアナログ入力は、高級キーボードの「REALFORCE」シリーズなどに搭載され、東プレの代名詞にもなっている静電容量無接点方式のスイッチを応用したもの。そもそも同スイッチには文字通り機械的な接点が存在せず、コニックリングの圧縮による静電容量変化を検出し、一定の値を超えた際に入力を認識する(オンになる)という仕組みが採用されている。「アナログキーボード」では、その静電容量変化を256段階で読み取り“絶対位置”を検出、同時にストロークの際の“移動速度”を計測することで、入力の強弱を詳細に把握することが可能になった。

ちなみに担当者によれば、スイッチの機構や静電容量基板などの仕様は、通常の「REALFORCE」とほぼ同じとのこと。ただしそれらのデータを読み取るCPU(キーボードコントローラ)の処理能力は、既存モデルに比べ段違いに向上しているようだ。

キーキャップ側面には、各種モードごとに色分けされた機能の刻印がズラリ。各モードは「Topre」キーとF1~F4キーの同時押しで切り替えることができる
情感たっぷりにMIDI鍵盤が弾ける「MIDI」モード、キーを押してスロットル操作やアクセルワークに対応する「ゲームコントローラモード」などを備える。なおPCからは、モードを切り替えるごとにキーボードやゲームパッド、MIDI鍵盤として認識される仕組みになっている

そして「アナログキーボード」は、用途に応じて切り替え可能な複数のモードを搭載。通常のキーボードとして使用できる「キーボードモード」、キーボード入力とマウス操作が可能な「マウスモード」、表現力豊かにピアノ鍵盤を弾ける「MIDIモード」、さらに「ゲームコントローラモード」を切り替えて使用できる。

なお「キーボードモード」では、キー入力を認識させる“アクチュエーションポイント”(認識点)を任意で変更可能。4mmのストロークの中で、浅い部分と中間、深い部分のどこで入力を検出するかを設定できる。また、アプリケーションを使用すれば、全キーを対象に個別のポイント設定も可能という、驚きの仕様になっている。「文字キーは浅めに、エンターキーは深く底打ちした際に認識させる」といった具合に、好みに合わせたカスタマイズが自由に楽しめるというワケだ。

そのほか、ついでと思われがちな「マウスモード」のキーボード部分では、素早く入力するとShiftキーが付加される機能を搭載。入力の強弱(速さ)により、大文字と小文字を打ち分けることができる。

専用のソフトウェアが用意され、「どのくらいの深さで入力されるか」というアクチュエーションポイントの段階をカスタマイズできる。ちょうど画面上では、全キーが中間位置の「127」に設定されていた
H/M/Lのプリセットのほか、ユーザーによるカスタマイズ設定は「ap*」に保存可能。設定はCSVで読み書きできるため、複数の設定をソフト上から入れ替えるといった使い方も便利だ

この「アナログキーボード」は、なんと実際に発売予定で、担当者によれば「おそらく年内、早ければ11月には発売したい」とのこと。価格は3万円以内を想定しており、初回生産分については数量限定での販売になるようだ。引き続き情報のアップデートを待ちたい。

見た目は108キー日本語配列の「REALFORCE」そのもの。45g荷重モデルがベースになっており、製品化の暁にはコレがほぼそのまま店頭に並ぶとか。なお裏面には、試作機用の型番がプリントされていた

 

静電容量スイッチ初のマルチカラーイルミネーション対応モデル「RGBキーボード」

東プレの静電容量スイッチとして、初めてマルチカラーイルミネーションに対応した「RGBキーボード」。いったいどのような仕組みでRGBカラーを実現しているのだろうか?

そしてもう1つ展示されていた未発売モデルが、1,680万色のマルチカラーイルミネーションに対応した「RGBキーボード(仮称)」だ。メカニカルキーボードの分野では昨今よく耳にするようになった仕様だが、もちろん静電容量無接点方式のスイッチでは初めて。残念ながら「企業秘密」として詳細は確認できなかったものの、面実装タイプのLEDモジュールを組み込んだ新設計のスイッチが採用されているとのこと。

残念ながらスイッチの詳細は「企業秘密」につき、発売までお預け。ちなみにキーキャップには、今では珍しい2色成型のキャップが採用されている

もっとも単にイルミネーションが楽しめるだけでなく、「アナログキーボード」と同様にアクチュエーションポイントの変更に対応。浅・中・深のプリセットでまとめて設定を変更可能なほか、キーごとに個別のカスタマイズを登録することができる。

しかもゲーミングモデルらしく、「アナログキーボード」では1セットだけだったカスタム設定が複数登録可能という。製品版では、カスタム設定を登録できる個別キーを実装。マクロのプロファイルを切り替える感覚で、異なるポイント設定を瞬時に切り替えることができる。

Fnキーを駆使してアクチュエーションポイントのカスタマイズが可能。3種のプリセット以外にカスタム設定も保存可能で、インジケータ付近に独立したプロファイルキーが実装される予定とのこと

ちなみに先ほどの個別実装キーにも関連することだが、展示されている「RGBキーボード」は、本当の意味での試作機。展示機は東プレが海外向けに出荷している「TYPE HEAVEN」がベースになっているところ、実際に発売される製品は「REALFORCE」シリーズと同じデザインが採用されるらしい。そこへポイント設定の登録キーやマルチメディアキーなどを追加実装。さらに初回の英語配列モデルに続き、後発で日本語配列モデルのリリースも予定されている。

製品版については、もうすぐ開幕する「COMPUTEX TAIPEI 2016」にてお披露目予定。販売時期と価格は「アナログキーボード」同様で、早ければ11月の発売で、3万円以内での製品化を目指している。

展示機のベースになっているのは、海外向けモデル「TYPE HEAVEN」。ただし製品化の際には、「REALFORCE」シリーズに準じたデザインになるとのこと

文: GDM編集部 絵踏 一
東プレ株式会社: http://www.topre.co.jp/
GALLERIA Lounge: http://www.gdm.or.jp/shop/gallerialounge/

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