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 Home > エルミタ的速攻撮って出しレビューVol.49 - 5chファンコン NZXT Sentry LXEをちょこっと試してみる。
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デジタルフォトフレーム風外付け5chファンコン
NZXT Sentry LXEを、
日本国内発売前にちょこっと試してみる。

2010年7月20日 23:59 TEXT:GDM編集部 松枝 清顕 
 単なる筆者の知識不足かもしれないが、NZXTと言えばすぐに斬新なデザインのケースを思い浮かべてしまう。しかし改めて同社製品サイトをじっくりみると、意外と言っては失礼ながら、知らぬうちに多岐に亘るPCパーツが取り扱われていた。
 今回はその中でも先日プレスリリースでもご紹介したファンコントローラー「Sentry LXE」を採り上げる。この製品はただのファンコンではなく、タッチパネル液晶が採用されており、表示画面もなかなかカラフルだ。類似製品はあるものの、外付けタイプという特徴も相まって、なかなか面白そうなモデルのようだ。
 というわけで、国内販売代理店の有限会社エイエムオーの協力により、国内発売前の製品サンプルを入手。タイトル通り、ちょこっと試してみようと思う。


NZXTが贈るタッチパネル液晶搭載5ch外付けファンコン

 NZXT(本社:アメリカ カリフォルニア州)が6月末に発表したタッチパネル液晶搭載の5chファンコントローラー「Sentry LXE」が来月国内市場に登場する事が決まった。(現時点8月10日頃予定)
 そもそも日本のユーザーはファンに対する意識が強く、こと自らの手で制御する事に対しては、数年前の“ファンコンブーム”を見れば説明不要だろう。そのブームもPWM可変ファンの普及によりだいぶ落ち着いてしまったが、それでも僅かながらも新しいギミックを搭載する魅力的なファンコンがリリースされる事がある。それがこの「Sentry LXE」というワケだ。

LCDディスプレイユニットのフレーム部はヘアライン加工が施されたアルミ製を採用する 拡張スロット固定のコントローラーボード。ボタン電池は時刻/カレンダーや設定情報を記憶するためのバッテリーの役割を果たす
コントローラーボードから伸びる4pinペリフェラルの電源コネクタ。これを電源ユニットと接続する事で給電は完了 5ch分の温度センサーケーブル。一般的なガラス封入型サーミスタが採用され、任意箇所に貼り付けて使用。当然だがCPUとクーラー間に挟むとセンサー部が潰れてしまうため、ヒートシンク側面等に貼り付けて使用する
LCDディスプレイユニットとコントローラーボードを結ぶディスプレイ接続ケーブル。ケーブル長は約2mと十分。平型タイプなため、あまったケーブルの結束には若干の工夫が必要か


NZXT「Sentry LXE」を実際に動かしてみよう

 最大5基のファン回転数、および5箇所の温度が測定できる「Sentry LXE」をMaxで接続すると画像のような構成になる。このようにいっぺんに並べてしまうと随分とぐちゃぐちゃしたイメージだが、実際には平型ディスプレイ接続ケーブルはケース外で使用する事になるので、ファンケーブルを出来る限りコンパクトに結束する事でケース内部はさほどの“惨事”にはならないだろう。それよりも始末に困りそうなのは前出の平型ディスプレイ接続ケーブルかもしれない。

NZXT
NZXT「Sentry LXE」接続イメージ(製品マニュアル転載)

 長さは実測値で約2m。PCIスロット部にコントローラーボードを固定するため、恐らくはLCDディスプレイユニットをPCケースとは離れた場所で使用する事も想定されたケーブル長と思われるが、PCケース上に設置する場合はかなり余ってしまう事になる。とは言うものの、あらゆるシーンを想定したNZXT社の配慮の部分なので、目くじらを立ててはいけない。

タッチパネル操作部
 タッチパネル部は恐らく通常の抵抗膜方式が採用されたもので、操作にはある程度の圧力をかけてあげる必要がある。
 タッチパネル液晶といえば、どうしてもアップル等で採用される静電容量方式の操作感が身についてしまっているため、若干のもたつきを感じたり、思わず指を横滑りさせてしまうが(2本指の間隔で拡大などもちろんできようはずはない)
緑色で示した部分がタッチパネルの有効スペースとなり、当然プッシュ以外は反応しない。
NZXT

タッチパネル部の操作方法および機能

 タッチパネル部の操作方法を説明する前に、NZXT「Sentry LXE」の詳細機能を把握しておく必要がある。一部重複となるが、ご勘弁頂きたい。
 この製品は、5箇所のファン回転数制御と5箇所の温度計測ができる上、任意温度設定により自動でファン回転数が上下する
「AUTOモード」と、温度設定に関係なく自由にファン回転数が調整できる「MANUALモード」が用意されている。ではここまでを整理しておこう。

「AUTOモード」 任意温度設定を維持するためにファン回転数が自動で制御される(設定温度範囲30℃〜90℃)
「MANUALモード」 温度設定に関係なく単純にファン回転数をマニュアルで設定できる(回転数範囲0〜100%)

 これがこの製品の柱となる機能で、さらに「AUTOモード」では設定温度に達した場合にアラーム音で警告を促してくれる。
 その他、摂氏/華氏表示切替、現在時刻表示、日時表示、曜日表示が搭載されている。時刻や曜日表示機能があるところは、外付けならではの卓上使用時に便利かもしれない。
次に操作方法は以下の通りだ。

@チャンネル選択ボタン
 1ch〜5chまでの個別選択用ボタン部で、数字を1回プッシュすると温度設定[AUTOモード時]/2回プッシュでファン回転数制御可能[MANUALモード時]/温度表示部長押しで摂氏/華氏表示切り替。なお数字長押しで全5chを一括で設定ができる。

ALCDディスプレイON/OFFボタン
 ディスプレイ表示のON/OFF切替(消灯時でも動作は継続)

Bアップ/ダウンボタン
 点滅表示部分の(+/アップ)(-/ダウン)操作

C動作モード切替ボタン
 [AUTOモード][MANUALモード]切替ボタン

D時刻表示
 時/分毎に設定可能(AM/PM表示)

EアラームON/OFFボタン
 警告音および操作音のON/OFF切替

Fカレンダー表示
 M(月)、D(日)、Y(年)個別設定に対応

GRESETボタン
 各種設定リセットボタン(日時含めて全てがリセットされる)


なかなか賢い「Sentry LXE」

 「MANUALモード」の回転数任意設定は、0〜100%範囲での調整ができる。つまり0rpmにもできてしまうというワケだ。
 ちなみに120×120×25mm/1300rpmのファンで設定を試みたところ、最大では1300rpmを指し、最低ではもちろん0rpmで完全に停止する。
 次にレベルを一段階Upさせようと(+)を1回おしたところ、レベルはいきなり4つ点灯し、600rpmで回転。さらに1回(+)を押すとレベルが5つ点灯し、700rpm。レベルが6つだと800rpm、7つ1000rpm、8つ1100rpm、9つ1200rpm、そして最大の10でようやく1300rpmとなった。
 つまりこのファンはOperating Voltage(作動電圧)の回転数が600rpmとなるため、「Sentry LXE」側がパルスを検知しはじめるバンドからレベルの点灯がはじまる=レベル4つ点灯からスタートするという事のようだ。それほど難しいものではないにせよ、なかなかきちんとできており、「Sentry LXE」は賢いファンコンであると言える。

NZXT NZXT
[MANUALモード]では個別にファン回転数を設定する事ができる ちなみに全てのファンを0rpmにしたところ。こんな使い方もできてしまう


少々怪しげな表示精度。ただし許容範囲内

 次に表示項目について見て行くと、「Sentry LXE」は温度で小数点以下1桁まで、回転数は100rpm単位で表示される。温度は良いとして、回転数に関してはデジタルの動きを楽しみたいという観点と、より精度の高さをアピールするためにも、1の位から表示して欲しいところ。

NZXT
サーミスタを一束にした状態でも2と3では実に1.3℃も表示が異なるのは不思議。なお計測間隔は不明
 ちなみに表示精度だが、温度に関してはなかなか怪しげだ。というのも、5本の温度センサーを机の上に並べたところ、最大で28.4℃、最小で27.0℃を表示した。空調や直射日光等の影響がない場所での計測なため、ある程度の違いがあったとしても1.4℃の差は誤差の範囲内とは少々いい難い。
 また回転数については公称1200rpmのモデルが1300rpmで表示されている。これについてはファン固体の誤差があるため(テスト品の公差範囲は±10%なので1170rpm〜1430rpm)「Sentry LXE」の精度について一概には結論付ける事は避けよう。(少々怪しさはあるものの)


まとめ “まだまだ進化するファンコン市場”次なる一手は?

 さて、発売直前のNZXT「Sentry LXE」をやや駆け足でご紹介してきたが、概ねアクセサリー的要素を含む、実用品のファンコントローラーとしてはよく出来ている部類には入るだろう。また外付け専用というところは、ドライブベイに空きスペースが無いPC等では非常に便利だ。

 ただしタッチパネル操作に関してはややもたつき感があり、若干想像とは違った印象を持つかもしれない。前述通り、知らぬうちに静電容量方式になれてしまった多くのユーザーは、反応が劣る抵抗膜方式にはどんどん違和感を持って行くのではないだろうか。これについてはなにも「Sentry LXE」が悪いワケではなく、この手の製品全般に言える事と付け加えつつ、今後タッチパネルの変更など派生型の登場にも期待したい。

NZXT「Sentry LXE」動画(YouTube)
http://www.youtube.com/watch?v=SQGsxmutNiM

NZXT「Sentry LXE」
・2010年8月10日前後発売予定
・市場想定売価税込8,800円前後
国内販売代理店:有限会社エイエムオー
http://www.amo.co.jp/

機材協力:有限会社エイエムオー
GDM Corporation All Rights Reserved
 
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NZXT Sentry LXE
2010年8月10日頃発売
市場想定売価税込8,800円前後
問い合わせ:有限会社エイエムオー
http://www.amo.co.jp/
製品情報(NZXT)
 
 
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