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エルミタ的「一点突破」 CPUクーラー編 Vol.13
サイズ 「峰2」検証
2010年12月18日 0:00
TEXT:GDM編集部 松枝 清顕
 
2010年掉尾を飾るCPUクーラーの新製品「峰2」

 いよいよ2010年度、最後のエルミタ的「一点突破」CPUクーラー編は、掉尾を飾るに相応しい“大物”、サイズ「峰2」(型番:SCMN-2000)をチョイスした。今年2月からスタートしたこの企画、振り返れば第1回も同じくサイズのオリジナルCPUクーラー「夜叉」(型番:SCYS-1000)であった。まさにサイズに始まり、サイズに終わると言ったところで、同社のオリジナルCPUクーラーは、Vol.1「夜叉」、Vol.7「忍者参」(型番:SCNJ-3000)に続き3モデル目となる。
 近頃は株式会社サイズのご好意により、同社が取り扱うCPUクーラーについては掲載非掲載を問わず、発売日を待たずして製品サンプルが編集部に届けられているが、今回の「峰2」も正式にアナウンスが開始される数日前からテストベンチ台の上に載せられ、今か今かとレビュー解禁日を待ち望んでいた。
 
峰クーラー2
メーカー提供の製品画像。ヒートパイプの上に装着されたキャップや、ナイフのような鋭い放熱フィン形状だけで、サイズのオリジナルCPUクーラー



「峰2」外観をチェックする

 早速「峰2」の外観からチェックしてみたい。冒頭触れたように、サイズオリジナルCPUクーラーは今年3モデル目のテストとなるが、いずれも同社のモデルらしい作りが印象的で、鋭い放熱フィンが幾重にも重なり、ヒートシンクの体をなしている。さらにこれを8つのブロックに分割し(実際には結合されている)、各々にヒートパイプ2本が貫通され、ブロック毎に冷却を行うという方法が採られている。
 なおヒートパイプはφ6mm×8本で構成され、CPUコアと接触する受熱ベース部に2段重ねるように埋め込まれ、ベース上部はわずかながらの放熱フィン形状を成している。ちなみにヒートパイプダイレクトタッチ式は採用されていないのも、サイズオリジナルCPUクーラーの共通点となる。

峰クーラー2
既存のサイズオリジナルCPUクーラー同様、フック用穴が付いたBOXに収められている「峰2」。外形寸法は実測値で約150×165×190mm(箱部分のみ)
峰クーラー2 峰クーラー2
ファン非搭載状態のヒートシンク。8つのブロックに各々2本のヒートパイプが貫通している様がよく分かる サイズオリジナルCPUクーラーに共通するヒートパイプ“キャップ”
峰クーラー2 峰クーラー2
峰クーラー2 峰クーラー2
8ブロックに分かれているように見え、実は隣同士は連結された1枚板。つまり純粋には2ブロック構成のヒートシンクとなっているのだ
峰クーラー2
鏡面仕上げが施された受熱ベース部。非ダイレクトタッチ式なのもサイズオリジナルCPUクーラーに共通する特徴のひとつ
峰クーラー2
φ6mmヒートパイプのレイアウト。8本が左右均一にヒートシンクへ貫通しているのがよく分かる1枚。非常に美しい
峰2 峰2
ちょこっと見えるのは受熱ベース上部のフィン。効果のほどはさておき、少しでも自己放熱させる手助けをしたいという設計者の意図がこんなところにも窺える
峰2
140mm口径ファン「風丸2」をサンドイッチ搭載させたところ。ファン固定はワイヤー式で、装着感も悪くない
峰2 峰2
側面から見ると、ファンと両側のヒートシンク、そしてヒートパイプの位置関係がよく分かる こうしてみると、ファンの口径がヒートシンクよりも大きい事が分かる。銅ベース直上に意図的にファンをレイアウトしたという
峰2
ファンのエアフローがヒートシンク全体をカバー。ヒートパイプは直線上にレイアウトされている



搭載ファンは140mmオリジナル「風丸2」

 「峰2」に採用されているファンは120mm互換ネジピッチを採用する140mm口径ファン「風丸2」だ。これを2つのヒートシンクの間にサンドイッチ搭載する“ミッドシップ”マウントにする事で、吸排気で発生するそれぞれの風を余すところ無く前後の放熱フィン間に通過させようという構造が採られている。

峰2 峰2
ミッドシップマウントされる140mmファンはサイズオリジナル「風丸2」。ラベルを見ると「SM1425SL 12HPVS」の型番が確認できる。軸受けはスリーブベアリング
峰2 峰2
やや鋭利なインペラは9枚仕様。リブ無し形状で、120mmファン互換のネジ穴を特徴とする
峰2 峰2
拡張スロットブラケット形状のPWM-VR切替スイッチ&ボリュームコントローラー コネクタ形状は4pin。ケーブルはスリーブタイプ

■PWM - VR切替スイッチ&ボリューム式コントローラー

 ここでは拡張スロット固定式のPWM - VR切替スイッチ&ボリューム式コントローラーと設定時各々のファンスペックの違いを確認しておこう。
 一見複雑に見えるこの仕様だが、(1)帯域を任意設定してのPWM自動可変と、(2)ボリューム式ファンコン(VR)の2タイプで制御できるというワケで、何も難しい事は無い。ファンの性格をユーザー自身が任意変更できる事で、最小9.6dBAの静音仕様から92.4CFMの大風量を生み出す高冷却仕様まで、システムにあった使い分けができる。

・PWM最小帯域時 ・PWM最大帯域時
PCI PCI
500±250〜1200rpm±10%
9.6〜23.2dBA
27.2〜65.2CFM
650±250〜1700rpm±10%
12.4〜36.4dBA
35.36〜92.4CFM
   
・VR設定時
PCI PCI
500±250〜1700rpm±10%
9.6〜36.4dBA
27.2〜92.4CFM



同梱品とリテンションキット

 ここでは同梱品をチェックしておきたい。「峰2」のリテンションキットは、CPUクーラー本体下の白箱に全てが収められている。

峰2 峰2
「峰2」同梱品一式はCPUクーラー下の白箱に全てが収められている バックプレート
峰2 峰2
バックプレート裏には絶縁用ラバーが装着されている Intel系プレート金具。クーラー固定用ネジ穴は皿もみ処理が施されており、表裏を間違えることはない
峰2 峰2
AMD系プレート金具 「峰2」を固定するためのネジ一式。余すことなく全てを使い切る
峰2 峰2
ネジ受け固定金具 バックプレート固定用ネジ受け
峰2 峰2
バックプレート落下防止用ゴム 取り付け金具用ネジ
峰2  
バックプレート取り付けネジ  



マザーボードへの搭載手順

 マザーボードへの装着については、「一点突破」CPUクーラー編 Vol.6で取り上げた「忍者参」と同様の搭載方法が採用されている。ただ1点違うのは先ほどご紹介したバックプレート形状だ。
 「峰2」では、「忍者参」で使われていたF.M.S.B.2(Flip Mount Super Back-plate2)から進化し、F.M.S.B.3(Flip Mount Super Back-plate3)とリビジョンがアップされている。
 外見上もデザインが変更され、さらに「クーラー本体をマザーボードに強力に取り付けることが可能」(メーカー)と説明が付けられていた。実際の性能差は分からないが、1kg超の重量級CPUクーラーをCPUコアに確実に密着させるだけの安定感は感じることができる上、作業工程も洗練されており、完全に熟成された搭載方法およびリテンションキットであると言える。冷却能力ばかり追求するのではなく、各メーカーもこういった部分に配慮して欲しい。

峰2 峰2
皿もみされたネジ穴に、皿ネジ(ミリ)を使ってIntel用取り付け金具をベース部に固定する。取り付け金具は裏表方向が存在するが、皿もみされているため、戸惑う事はない
峰2 峰2
F.M.S.B.3(Flip Mount Super Back-plate3)にバックプレート取り付けネジを差し込み、マザーボードのCPUクーラー穴に通した上で、付属のバックプレート落下防止用ゴムを装着。絶縁およびクッションの役割かと思いきや、主な仕事はその名の通り、バックプレートの落下防止で、これがなかなかよく考えられている
峰2 峰2
取り付け用金具にパックプレート固定用ネジ受けとネジ受け固定金具を装着する事で、CPUクーラー側のベースは完成 あとは背面からネジを締めて行けば装着は完了。がたつきも無く、作業時間も非常に短い



「峰2」とメモリスロットとの関係

 「峰2」はヒートシンクの“はじまり”が比較的高めにデザインされており、メモリとの物理的干渉は極力避けられている。今回のテストでは極一般的なDDR3 SDRAMを使用しているが、ヒートシンクまでの距離はほどよくあり、4バンクすべてを埋めることができた。
 ただし、大型ヒートスプレッダが搭載されたメモリではやはり搭載できない。これは「峰2」に限らず、このスタイルのCPUクーラーでは始めから“そういうものだ”と思った方が良いのかもしれない。

峰2
極一般的なメモリモジュールであれば、4スロット全てのバンクを使い切る事ができるだけのスペースが用意されている

 次は「峰2」の温度・騒音値テストを行う。ポイントは搭載されている140mmファン「風丸2」の存在。「PWM - VR2」各モードでの冷却性能をチェックしてみよう。


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峰クーラー2
・型番:SCMN-2000
・サイズ:130×143×H160mm(全体寸法)
・重量:1150g
・ヒートパイプ:φ6mm×8本
・放熱フィン:アルミニウム製
・ファン:140×140×25mm 「風丸2」
・回転数:
650±250〜1700rpm±10%(PWM最大帯域)
500±250〜1200rpm±10%(PWM最小帯域)
500±250〜1700rpm±10%(VR)
・騒音値
12.4〜36.4dBA(PWM最大帯域)
9.6〜23.2dBA(PWM最小帯域)
9.6〜36.4dBA(VR)
・風量
35.36〜92.4CFM(PWM最大帯域)
27.2〜65.2CFM(PWM最小帯域)
27.2〜92.4CFM(VR)
・コネクタ:4pin
・対応:Intel LGA1366/1156/775、AMD Socket AM3/AM2+/AM2
・2010年12月22日発売開始
・市場想定売価税込4,980円前後
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